台風の中、東京都写真美術館 [アート]
今、ちょうど台風の雨が降り出したけれど
前回の逆走台風がやってきたとき、
久しぶりに東京都写真美術館に行ったのでした。
東京都写真美術館2階展示室 2018.7.24〜9.24
杉浦邦恵 うつくしい実験/ニューヨークとの50年
画像はポストカードから。
印画紙の上に直接植物を乗せて、写真にしちゃったり
写真と絵画を組み合わせたり。
1967年の作品「弧」のシリーズもよかった。
人のポートレートを1枚の紙にごちゃごちゃと入れているのだけど
大勢いても、それぞれが弧なのだな。それはポストカードなくて。
全体を見通すと、
芸術家としての彼女の変遷が見える展示になっている。
3階ではコレクション展。「into the pictures」というタイトル。
1 まなざし
2 よりそい
3 ある場面
4 会話が聞こえる、音が聞こえる
5 けはい
6 むこうとこちら
7 うかびあがるもの
というタイトルで、コレクションを並べていて
それはちょっと面白かった。
メイプルソープ、ホンマタカシ、森山大道、木村伊兵衛などなど
なんでもあり。私の好きなシンディ・シャーマンもあった。
前回の逆走台風がやってきたとき、
久しぶりに東京都写真美術館に行ったのでした。
東京都写真美術館2階展示室 2018.7.24〜9.24
杉浦邦恵 うつくしい実験/ニューヨークとの50年
画像はポストカードから。
印画紙の上に直接植物を乗せて、写真にしちゃったり
写真と絵画を組み合わせたり。
1967年の作品「弧」のシリーズもよかった。
人のポートレートを1枚の紙にごちゃごちゃと入れているのだけど
大勢いても、それぞれが弧なのだな。それはポストカードなくて。
全体を見通すと、
芸術家としての彼女の変遷が見える展示になっている。
3階ではコレクション展。「into the pictures」というタイトル。
1 まなざし
2 よりそい
3 ある場面
4 会話が聞こえる、音が聞こえる
5 けはい
6 むこうとこちら
7 うかびあがるもの
というタイトルで、コレクションを並べていて
それはちょっと面白かった。
メイプルソープ、ホンマタカシ、森山大道、木村伊兵衛などなど
なんでもあり。私の好きなシンディ・シャーマンもあった。
ボストン美術館展@大阪市立美術館に行きました [アート]
東京での展覧会から遅れること1年になるかなぁ。
やっとこさ、ボストン美術館展を見ることができました。
場所は大阪・天王寺にある大阪市立美術館です。
東京国立博物館に比べると、こじんまりした会場で、
たくさん歩かなくてもコンパクトに見られます。
それはいいのだけど、大人気の「吉備大臣入唐絵巻」や
「平治物語絵巻」は、もう人混みも人混み。
その時、着物を着ていったんだけど、だいぶ足袋を踏まれた。
そして、びっくりしたのは大阪のおばちゃんのご様子。
「横入りしたなんて、人聞きの悪い。ここは行列つくるとことちがうやんか」
「あやまって!!」
とかなんとか。人混み度は東京もすごいけど、
こういうことを言う人はいないよなぁ....。
大阪の人にこのことを話したら、
「ここは大阪でも下町みたいなところで、そういうおばちゃんが
結構いる」という返事だったけど、
私から見たら、大阪の街に安心しきっていて、そういうことを
言うんだろうなぁと感じたのでした。
東京だったら、どんな人がいるかしれないから(下手すると刺されるかも)、
心で「横入りするな」と思っても、絶対に口にしないと思う。
って、物騒な話をしちゃったけど、もちろん美術品は最高でした。
「奇才 蘇我蕭白」のコーナーも見応えあったけど、
気分的には平安時代の仏画がなんだかぐっときたなぁ。
もしかしたらお手本のまま、書き写している部分が大きいのかもしれないけど、
全然、心のあり方にあくがなくて、すとんと素直にそのままでいる。
そんな感じがしたので。
「普賢延命菩薩像」12世紀中頃
ジャクソン・ポロック展に行きました [アート]
東京での展示は終わっちゃったけれど
GW中に「ジャクソン・ポロック」展に行きました。
若描きの時から力強い存在感があったけど、
最盛期の一歩手前くらいの頃が一番好きでした。
「星座」という絵なんか、ポロックにあるまじきパステルカラー。
裸のキャンパスが下からそのまま現れた場所もあって、それが無垢なのかな。やはり。
もうひとつ好きだったのは「白鯨」という絵。
美しい水色に浮かんでいる、拙いペン画のようなふりをしたモチーフたち。
細かなところまで、小さな人間みたいのが、雲のしっぽを掴み
海の生き物かもしれないけど、丸かったり、ねじれたものが
組み合って、なだれ込んでそこにいたり。
でも浮いていて、全体としても美しい。
最期はお酒でいかれちゃって、自殺みたいな交通事故で。
享年44歳だと画業はまだ半分という感じなんだな。残念なこと。
息子がアル中ですごく苦労した作家の小島信夫が
『うるわしき日々』という私小説?の中で「酒」という字は
ひどく醜い、と書いていたのを、なんとなく思い出しました。
「写楽」展のあとは、アフタヌーンティーのケーキ [アート]
国立博物館の「写楽展」、終わっちゃいましたね。
なんとか滑り込みで見に行けて良かった。
最近、震災、原発のことを考えると道がふさがったような
気持ちになっていて、たまに芸術を見ると気分が晴れます。
「写楽展」の見物はなんといっても
大判雲母摺りの役者大首絵28図が勢揃いしていたことでしょう。
もう、それはそれはずらりと。
たとえばこんな感じで↓
切手女子ですから、ちゃんとこういう切手も持っているのでした。
この切手の印刷もなんとなく雲母摺りっぽくて気に入っています。
その他にも
大童山文五郎の土俵入り 間判錦絵(1794年11月)
でぶっちょの子ども力士の土俵入りの図。当時のアイドルだったみたい。
写楽の作品じゃないけど、こんなのもありました。
市川団十郎の竹抜き五郎 鳥居清倍 17.18世紀
写楽以前の役者絵を展示して、写楽との違いを検討する___という仕掛けですね。
で、ひとしきりみたあとは
上野駅ビル内のアフタヌーンティーでお茶とケーキです。
こういう時間が以前にも増してありがたく感じるなぁ。
なんとか滑り込みで見に行けて良かった。
最近、震災、原発のことを考えると道がふさがったような
気持ちになっていて、たまに芸術を見ると気分が晴れます。
「写楽展」の見物はなんといっても
大判雲母摺りの役者大首絵28図が勢揃いしていたことでしょう。
もう、それはそれはずらりと。
たとえばこんな感じで↓
切手女子ですから、ちゃんとこういう切手も持っているのでした。
この切手の印刷もなんとなく雲母摺りっぽくて気に入っています。
その他にも
大童山文五郎の土俵入り 間判錦絵(1794年11月)
でぶっちょの子ども力士の土俵入りの図。当時のアイドルだったみたい。
写楽の作品じゃないけど、こんなのもありました。
市川団十郎の竹抜き五郎 鳥居清倍 17.18世紀
写楽以前の役者絵を展示して、写楽との違いを検討する___という仕掛けですね。
で、ひとしきりみたあとは
上野駅ビル内のアフタヌーンティーでお茶とケーキです。
こういう時間が以前にも増してありがたく感じるなぁ。
サントリー美術館の挑む夢とは? [アート]
六本木で仕事があったので、久々にミッドタウンへ。
サントリー美術館でやっていた「夢に挑む コレクションの軌跡」を見てみました。
展示数は少ないけれど、人も少なくて、ゆっくり堪能できました。
ガレのガラス作品から、本阿弥光悦の書、若冲の絵画などいろいろあって
幅広く集めてるのね、という雰囲気の展示。
なんだかこのところ、心ざわざわな日々だったので
気持ちをすっきりさせるためにもよかったなぁ。
とはいえ、この展示で1000円の入場料は高いなと思ったら
次回以降の展覧会のご招待券をくれました。
これで許してねということかな。
鶴亀図 土佐光孚筆 18世紀
日本初の空港内の美術館へ行きました [アート]
家族の見送りに羽田空港へ行ってきました。
施設が新しくなったというから、ちょっと楽しみにしていたら
小さなギャラリー風のコーナーができていて
なんと入場無料の美術館なのでした。
日本初の空港内美術館「ディスカバリーミュージアム」といいます。
展示は「吉祥文様の陶磁器展」と題して、
景徳鎮窯の名品など、美しい陶器がいろいろと。
http://www.discovery-museum.com/index.html
すごくちゃんとしていると思ったら、細川家のお宝を守り伝える
「永青文庫」の出店なのでした。
ゆったりした雰囲気も素敵だけど、
ミュージアムショップもちょっとやばくて、
ついつい絵葉書を買い占めてしまった次第。
羽田へ来たら、きっとまた行くだろうなぁ。
三菱一号館美術館へ行きました [アート]
東京駅丸の内口から歩いて数分のところに
新しい美術館ができました。
「三菱一号館美術館」というちょっと面白い名前ね。
(写真は正面玄関、中庭からの美術館、展示紹介ポスター)
「龍馬伝」でお馴染みの岩崎家が、当時草ぼーぼーだった
丸の内一帯を買い取って、この地に最初の洋風事務所建築を作ったのだそうです。
設計はジョサイア・コンドル。鹿鳴館、ニコライ堂を作ったお雇い外国人。
Wikiで見たら、お墓は護国寺にあるのですね。
この建物は1968年に取り壊しになったけど、
それが当時の工法をなるべく生かして忠実に再現されたそうです。
中に入ってびっくりするのはね、自分の靴音の大きさ。
木の床が当時の貼り方?なのか、すごく響くのです。
ヒールが当たると、こつーん、こつーん。
自分の足音にびっくりしちゃって、
床の中が空洞になってるんじゃないの、と思うほど。
この美術館に行くときはゴム底の靴がお勧めです。
展示は三菱のコレクションなんだけど、
やっぱり岸田劉生の「童女像(麗子花持てる)」はいいな。
もう一枚、岸田さんの「瓶と静物」というのもあって、
テーブルの上に瓶と果物がぽつりぽつりと置いてある。
見ていて、美しさのエッジが利いているんです。
いい絵って、みんなそういうところがある。
エッジの種類やスタイルは違うけど、
見る人をぎゅっと引っ張るのね。
思いがけない出品で面白かったのが、
「徒然草」(1431年写)とか、
マルコポーロの「東方見聞録」(1485年)とか。
ほー、これか…的な興味ですが。
徒然草、けっこう好きなんです。一通り読んだら面白かった。
上村松園展に行きました [アート]
東京国立近代美術館で10/17までやっている上村松園展に行きました。
実に大がかりな回顧展で、彼女の画業がまとめてみられるので
すごく良かったです。
写真の絵は「牡丹雪」。
たまたま今年の国際文通週間の記念切手も同じ絵柄で、
マキシマムカードを作った切手仲間のハトポッポさんが
私に送ってくれました。Thanks!!
松園の絵画はパッと見ると、あっさりと線で描かれていて
ただキレイなだけ、とかって、時には批判されちゃうのね。
でも、たとえば「春宵」とか、女と女が顔を寄せている図など見ると、
その線の力がせめぎ合って、肉感をすごく感じる。
顔の表情も似ているようで全部、印象が違うしね。
個人的には「花がたみ」(愛する人を想いすぎて気が狂った女の図)
が一番説得力を感じたけど、
もちろん「草紙洗小町」の舞台姿も大好きだったなぁ。
いろいろ見終わって、最後のほうに絶筆が飾っているのね。
すごくシンプルな、蛍を見る女の図なんだけど、泣けてきます。
画業の凄さを、勝手にその絵に籠めてしまうのです。
きっと描いている松園さんは淡々としていたのでしょうが.....。
世界的ビアニスト・原田英代さんの新譜! [アート]
ドイツを中心に活躍している世界的ピアニスト・原田英代さんの
新しいアルバムをゲットしました。
http://www.d5.dion.ne.jp/~hideyo.h/
今月、インタビューさせていただくことになって、
さっそく聞いてみたんだけど、すばらしい演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=bOrhoNgqkJk
アルバムの写真も素敵なんだけれど、まさに写真と同じように
豪華なのね〜。華やかでみずみずしく、美しく、生き生きしている。
いろんな形容詞が出てくるわけですが、
花にたとえれば、やはりスミレではなくバラなんですよ。
匂い立つばかりの音楽です。
シューマンを奏でているわけですが、彼の音楽はこんなに
豪華絢爛だったとは、初めて感じ入りました.....。