今年の目標は月に最低2本の映画鑑賞だったのです。
で、実現できたのは1月2月3月5月だけ。
寂しいことだと思ってましたが、今月もなんとかクリア。
久しぶりに岩波ホールにいって、
「冬の小鳥」というじみーな映画を見ました。
http://fuyunokotori.com/
映画の選択に関しては、とにかく地味一点張りなので、
今回の作品は完全に私好みです。

「冬の小鳥」はウニー・ルコントという
韓国系フランス人女性による初監督作品です。
オリジナル脚本による作品で、主人公は9才の少女ジニ。
大好きなパパに捨てられて孤児院に入り、
そこで必死に生きていくという話です。
声高な主張がなんにもなくてね、それがいい。
あるのは冷たい土の感触とか、死んだ鳥の硬さとか。
誰も自分を助けてくれない行き止まりの苦しさ。

ルコント監督本人が韓国で両親に捨てられ、
フランスの養父母に育てられたという経歴があって
映画には自伝的な要素があるんです。
公式HPの本人インタビューには
「諦めることを学ぶ必要もなかったそれまでの人生と、
限りなく切望することを知る人生。
その二つの結び目をしっかりほどいて見せることは、
映画でしかできないと思ったのです。」
と書いてあって、なかなか響きます。