今月はどういうワケか、よく映画を見ている。

その1。「スラムドッグ&ミリオネア」 こんなに都合良く質問項目は出ないだろうとは思うけど、それは物語として割り切って見てみれば、思い切りフィクションなのに、細部が異常なほどリアルで、不思議なカラクリ箱みたいに感じる。インド映画といえば歌って踊ってのミュージカルで、この映画にもちょっぴりだけプラスしてあるから、「気持ちだけミュージカル映画」部門に入れてあげよう。

その2。「ラースとその彼女」 人づきあいの苦手な、いわゆる草食系のカナダ青年が、やっぱりフィギュアおたくの仕事仲間から情報を聞き、なにを思ったのか等身大女性のラブ・ドールを買ってしまう。こういう設定だけ聞くと、とんでも映画か、お下劣ラブものか、うまく転んでもラブコメディーなのか、と思ってしまうのだが、「おっぱいバレー」と同様、予想もしないのに泣かされる。余計なおしゃべりは一切ない映画で、しかしラースが抱えていた静かな痛みや、彼を暖かく見守る近隣の人々、職場の人、そしてなんとかしようと一生懸命になる兄嫁。確かに、思いがけずの大秀作だ。ぜひハンカチ持って見てみましょう。

その3。「マルタの優しい刺繍」

 すっごく可愛らしい映画。多言語でヒットの生まれにくいスイス映画界で昨年度動員数ナンバー1だったそうな。一筋縄でいかないおばあちゃんが続々登場して、悪役息子たちと対決しながら、自分たちの人生の夢を叶えようとバトルする。長生きもいいもんだなぁ、こういうのなら。これから日本も高齢者生き方系映画が増えてくるのかもね。

その4。「ウルトラミラクルラブストーリー」
http://www.umls.jp/
 今、公開中の作品。今をトキメク松山ケンイチさんと、どんな映画でもどんどんでちゃう女優ナンバー1の麻生久美子さんが出演しているラブ・ストーリー。なんだが...。横浜聡子監督という方がものすごく個性的な作風で、この映画も独特な味つけがしてあって、ホントにユニーク。松山さんの演じる主人公は、一瞬もじっとしていないはちゃめちゃな、しかし疑うとか、中途半端とか、計算は一切ゼロの人柄で、とんでもないことを次々としでかしちゃうのだな。ラブのために。 きっと好き嫌いのある作風だと思うけど、私は結構気に入っている。驚愕のエンディングも、こりゃ、すごいね。よくこんな風に発想ができるものだわ。

で、今日の切手はスイス映画をイメージして、こんなの。

きれいー。水晶です。
綺麗切手がもっと見たい方はこちらへ。
http://courvoisier.blog.so-net.ne.jp/