先週、『社会保障の不都合な真実』という本を読了。

社会保障の「不都合な真実」

  • 作者: 鈴木 亘
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: 単行本


いろいろ不都合な真実がいっぱいあって、頭を抱えるが
いまだに高度成長時代の成功モデルから抜け出せないというのが
もっとも不都合だというのがわかった。で、どうしたらいいかの。
解決法はひとつひとつ地道に、なわけです。

少子高齢化なんだから、
年金なんか積み立て方式に変えろというのは、もう当然。
怖かったのは病院における貧困ビジネスの話。
診療報酬の高い心臓カテーテル手術を月二十件のノルマでやって、診療報酬を荒稼ぎ。不必要な手術や死亡例もあるらしい。
やられる側は他に行く場所もない高齢者だから
ひたすら我慢で、最後は死んでいく。恐怖の収容所になってるよ......。

眺めていて、これはやばい度最高値は、コレ。
政府債務対GDP比の長期的推移図です。


1945年と、今と、山の高さは同じ。
1945年はアメリカとの戦争だけど、
現在の日本は景気あるいは社会保障と戦争をしているそうな。
解決方法としては急激なインフレ。国債と銀行貯金は紙くずになる。
著者はIMFという黒船が来ないと日本は自力改善はできないだろうと諦めている。
高齢者や業界団体の既得権益を弱め、少子高齢化、人口減少社会に適応した社会保障制度へモデルチェンジを図るべきである------って、もう、そのとおりです。
「高度成長期の社会保障制度をひきずる日本人にその意識改革が可能だろうか。エックスデーを迎える可能性が高いように思われる」だって。怖いよ、この予言。