先日、新宿南口にある紀伊國屋書店のイベントに行きました。
英語圏のガイドブックで有名なロンリープラネットの
トラベルライター、編集者のトークイベントを聞くためです。
行ってみたら、まるまる英語だったのでちょっぴりしんどかったですが
なんとなくわかったかなぁという雰囲気。
今回、じっくりロンリープラネット版の京都ガイドブックを見ましたが
やはり日本のガイド本とはまったく違う構造になっていて面白い。
写真はちょっとだけ。文字情報でほとんどを語ります。
だから、ある意味、旅人の先入観を作りすぎないのですね。
長文を読むのが苦手な人にはしんどいかもしれませんが。

東京版、全国版には数名のスタッフライターの名前があがっていましたが
京都版はChris Rowthornさんという、京都在住23年のベテランが
ひとりで書いているとのことです。
寺、建築、庭、工芸などの解説も詳細だし、
京都人気質についても触れているのが細かいです。



質問コーナーではめちゃ日本語で聞きました。
幸い、通訳さんがいてくださったので。
ガイドブックにはたくさんのショップ、飲食店の紹介があります。
これは事前に取材依頼をしているのかと聞いたら
それはまったくない。小さな個人店などで、
ガイドに載ったために観光客がたくさんきて、
店の雰囲気を壊しそうだと思ったら、「載せてもいいか」と
事前に聞くことはあるそうだけど、基本、ただ載せる。
その前にはもちろん覆面で食べに行く、買いに行くので
リアルな情報を読者に提供できるというわけ。

日本流だと、事前に取材依頼して、写真も許可を取って撮影するし
掲載後は掲載誌を送るわけで。
そういうことも一切しないというシステムだそう。
ジャーナリスティックなスタイルなんだな。
店の写真がまったく載っていないというのも
その取材スタイルの流れの中にあるのかなと思う。
取材依頼に苦労しないから、ある意味、楽だなと思うけど
店探しはしっかりやらなきゃ、読者が離れるし。
この日、話をしてくれた東京版のライター、レベッカさんも
本当に街歩きが大好きな女性でした。