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新宿にてギリヤーク尼ヶ崎さんの踊りを見る [映画&舞台]

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20年以上前から知っていて、
新宿ゴールデン街でたまたま同席して、話をした記憶があるし、
邦正美先生の兄弟子でもあるギリヤーク尼ヶ崎さん。
御年81歳になられましたが、10/10の体育の日に
元気いっぱい、新宿三井ビルの前の広場で踊りを披露してくれました。
どういうわけか、見るのは初めてなのです。

私も期待して、予定時間の少し前に行ったら、さすが新宿だな。
似たような思いの人たちが少なくとも100人以上つめかけて
ギリヤークさんを取り囲んだのでした。
一見、ただの汚いおっさん風の彼は
人垣の真ん中にすっぽりあいた丸い空間で遠慮無く服を脱ぎ、
メイクをし、あれこれ小道具の支度をして、15分ほど
舞台裏を見せる芸?を披露します。

そして本番。
「じょんがら一代」「よされ節」「念仏じょんがら」の3曲です。
なにがよいかというと、踊りはテクニックじゃないんだよ、ということを
これでもか、と見せてもらえるのですね。
バレエを見たり、やったりしていると、
足先がどうとか、ターンアウトがどうだとか、技術のことばかりになる。
そこに肉体があって、なにか身もだえして心を震わせて。
形って、なんだろうな。
「じょんがら一代」で、ギリヤークさんは
突然、甲高い叫び声をあげながら、地面につっぷすのだけど、
それが本当に誰かの死を悼んでいるように見えるのです。
とても悲しかった。

踊りを見ながら、あれこれ考え事をするのが好きなんだけど、
残念ながらギリヤークさんの踊りは短すぎて、
あまり思考をうろうろさせることもできませんでした。
でも、やっぱりよかったな。
街頭での舞踊人生50周年まで、あと7年、がんばるぞーと
バンザイして笑っていました。
とてもペースメーカーを装着している人とは思えません。

だけど面白いんだな。
ニューヨークでもパリでもブラジルでもロンドンでも
まさに世界中の街頭で踊りまくっている人なのに
「今日、どれだけお客さんが来るのかわからなくて不安だった」とか言っちゃって。
新宿の定席で観客が来ないわけないのに。
彼ほどの人でも、自信がなかったりするのがわかって、とても意外だった。
年齢って、なんだろう。81歳でも、18歳でも、緊張は同じ、不安も同じ。
時間の流れというのが、よくわからなくなる。

写真の左側は現地で売っていた絵はがき。
なかなかよい作品だと思って。
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コメント 2

Ake

昔、赤ふんで踊られていた尼ケ崎さんに遭遇したこがあります。邦先生が研究所創設以前の舞踊団におられた方らしいのですが~・
ダンサーは皆さん、丈夫で長生きですね☆
by Ake (2011-10-14 23:27) 

mamagirl

今回もやっぱり赤ふんでした。
ほんとね、ダンサーは基本、みんなすごい長生きだし。
私も長生きしなくちゃ。
by mamagirl (2011-10-15 00:55) 

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